昨日の宣言通り、遅ればせながら「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を観てきた。
なんだろう。映画を観たあとの感情としては今までにない感情だ。あれは現実だったのか。1人で見たので感想をぶつけあえる人もいない。同じスクリーンで鑑賞していた見ず知らずの人に「あれは現実ですよね?」と聞いてみたいくらいだった。それくらいに衝撃的な映画だった。観た人と感想を話し合いたいけどアレについてなにを語ることができるんだろう。観ていない人には何も話したくない。アレの話はもちろんしないとして他の良かった点を話す時に「〇〇のシーンは面白かった!」と含みを持たせた言い方になってしまうから。
以降はネタバレ含む感想です。文章が荒れているところありますがご了承ください。
開始〜ラスト10分までの感想
序盤はすごく駆け足。
ゲームプレイ経験前提という感じ。
開始からレヌール城攻略までをゲーム画面だけで終わらせたのは残念だった(時間の都合とラストとの関連だったのだろうけど)。子供時代のビアンカ観たかったー。じゃないと花嫁イベントでのビアンカの幼馴染感も薄れてしまうじゃないか。
パパスとの別れの場面もあっさり過ぎない?気づいたらパパス燃えてたんですけど。もっとこう「ぬわー」感を出してくれてもよかった。苦い思い出という意味では観客も見たくないシーンではあるけど…。
ヘンリーもこんなだったっけ?という感じ。ずっと王子様キャラを貫いてるし、主人公もずっと敬語だし。青年になるまでに主人公とは親友になっていて、たまに「俺は王子だぞ」っていう冗談で笑い合う関係じゃなかったっけ?まぁ友人にはなってるみたいだからいいけど。
フローラかっわいい
場面はサラボナ。フローラ登場。
めちゃんこカワイイよ。 しかも主人公にベタ惚れだし、少しドジっ子も入ってるし。
主人公が生きていたことを知ってウルウルしながら手をギュッ。これはフローラだね。
ビアンカかっわいい
花婿の試練に苦戦する主人公の前にビアンカ登場。
原作とはだいぶ違うけどこちらもかわいい。お姉さんというより主人公と対等な関係でなんでも言い合える親友。いきなりベギラゴン使えるし頼りになる。
でも今回はフローラが美人すぎるからなぁ…。
前言撤回。このビアンカに「その気になっちゃったんだからね」なんて言われた日にはもう…ね。これはビアンカだね。ベギラゴンも使えるしね。
束の間の幸せと勇者の覚醒
結婚から子供が生まれるまではドラクエVで唯一の幸せな時間。ゲームでは道中の冒険が新婚旅行みたいになっていたっけなぁ。娘ちゃんいないのは残念だったなぁ。娘ちゃんのお兄ちゃんラブな感じとかすごくかわいかったのに。
ゲマとのラストバトル
この映画通して言えるのはバトルシーンがすごくいい。ドラゴンボールみたいな派手な戦いをしながらもドラクエっぽさがあるし、スピード感もあって観ていて気持ちいい。ゲマに今までされてきた仕打ちを考えるとついつい熱くなる。父さんの敵討ちだぁ!いけぇぇぇ!とでも言いたくなる。
そして宿敵を無事倒して魔界の門も封じた。めでたしめでたし。
ここで終わっておけば…
ラスト10分の感想
VRゲームオチだけなら全然よかった。そう思えるほどの地獄のような展開。後ろからドッキリの看板を持った人が現れてもおかしくないくらいの異常事態が起きた。
開いてしまった魔界の門からポリゴンのようなブロックがなだれ込んできた。主人公以外の時は静止している。おそらくゲームのバグを表現しているのだろう。
その後現れたのはミルドラースのデータに寄生した?ウイルスを名乗るなにか。外見もドラクエの世界観のものではない。正直このあたりのシーンの記憶が曖昧になっている。そのくらいの衝撃があった。
うろ覚えだけどウイルスがやりたかったことは下記↓
- ゲームクリア直前にネタバレ
- これはゲームでお前が守って来た家族も全てデータ
- 何十年も前に発売されたゲームにいつまで夢中になってるんだ
- 「大人になれよ」
これだけである。直接的な攻撃をしてくるわけでもなくこれを言いたいが為に仕込まれたウイルスだそうだ。
これはよくないよ。
悪趣味だよ。だってこれは主人公に対して言ってるんじゃなくて「あのドラクエVが映画化される!楽しみ!」と思って映画館に来た観客に対して言っているのは明らかだもの。
この映画はただの映画じゃない。ドラクエVは1992年に発売されて何度もリメイクされて何世代にも楽しまれて来た大作ゲームだ。その名前を借りて作られた映画であることは否定できない。ゲームプレイ前提の駆け足演出でやっておきながら「大人になれよ」か。
100歩譲って「あえてそういう奇抜なラストにしました。」っていうなら納得はできないけど理解はできる。そういう悪ふざけがしたかったのね。ドラゴンクエストという大作RPGを使ってやりたかったのがこんな悪ふざけとはすごく度胸があるね。性格が捻じ曲がっているね。でももうあなたとは向き合えないよ。
放心したまま書きなぐってしまった。本当にラスト10分まではよかった。この少ない時間でよくぞ詰め込んだと思った。確かにあのラストがなければここまで話題にならなかったかもしれない。ただ、大多数の期待を裏切ることで評価を得たということだけは忘れないでもらいたい。